ほのぼのおやじんのひとり言

保育園に務めている経験を生かして、保護者支援や子育てについてのブログをメインにアップしていきます!

こどもの『試し行動』について~こどもの心理と向き合い方について~

スポンサーリンク(広告)

みなさんこんにちは(´▽`*)

こんにちはほのぼのおやじんです。

 

毎日の子育ての中でこどもが

 

・わざと物を投げる

・わざと物を落とす、こぼす。

・わざと相手をたたく、噛みつく

・わがままを繰り返す

・大人の様子を見ながら逃げる

 

などの行動を起こしてしまうと、『なぜ?どうして?』と思ってしまいますよね。

また、何度も繰り返されることで、私たちは大変困ってしまいます。

 

f:id:honobonooyajinohitorigoto:20210102171456j:image

 

実は、これらのこどもの行動は『試し行動』かもしれません。

そこで今回は、こどもの『試し行動』についてのこどもの心理や、向き合い方についてお話ししていきます。 

試し行動とは

 

f:id:honobonooyajinohitorigoto:20210102171618j:image

 

『試し行動』とは、『自分のことを受け止めてくれるのか』『自分にどれくらい愛情があるのか』『こんなことをしても受け入れてくれるのか』を試すために、悪いこととわかっていながら、ネガティブな行動を取っておとなの様子を見る、こどもの愛情確認行動です。

 

試し行動の例としてもう一度紹介しますが

 

・わざと物を投げる

・わざと物を落とす、こぼす。

・わざと相手をたたく、噛みつく

・わがままを繰り返す

・大人の様子を見ながら逃げる

 

などなど

 

『赤ちゃん返り』や『イヤイヤ期』と混同してわからないと感じるかと思いますが、

 

試し行動を行っているときのこどもの姿は

 

◆重要ポイント!!◆

・『悪いこと』とわかっていながら『わざと』行動しているか

・おとなの顔色をうかがっているか

 

という2つのポイントが重要になります。

 

試し行動を行うこどもの要因

 

f:id:honobonooyajinohitorigoto:20210102171650j:image

 

こどもの試し行動が続くと、どうしてよいのかわからず不安になり『こどもに向き合えていないのか』『こどもへの愛情不足ではないのか』『私のことが嫌いなのか』など、ネガティブにとらえ、悩んでしまうことも多いことでしょう。

試し行動について調べてみると『虐待を受けたこどもはおとなを信頼していない』ことについて最初に説明されていることもありますが、すべてがそうではありません。

 

こどものなかで

 

・こどもの生活環境が変わった

例)保育園の担任が変わった、入園した、引っ越しした、家族が増えたなど

 

・おとなの生活環境が変わった

例)残業が増えた、転職したなど

 

・こどものなかで叱られることが増えた

例)いつも叱られてばかりで認めてもらえない

 

・虐待を受けていておとなを信頼できない

 

などのさまざまな要因がありますが、こどもの試し行動は『あなたの愛情が変わらないものであることを確かめたい』という思いが行動にあらわれています。

つまり、試し行動は信頼関係を確かなものにするための第一歩なのです。

 

◆必要以上に落ち込まなくても大丈夫!!◆

ポイントは

試し行動をすること=愛情不足、または虐待とは限りません。

『試し行動』を行うこどもの背景には様々な要因がありますので、落ち込むのではなく正しい対処で乗り越えていくことが大切になります。

 

※現在『子育て中』で、このブログを読んでいるあなたは、こどもに関心があり、こどものことで悩んでいるからですよね。

決して『極端な愛情不足』や『虐待』ではありませんので、必要以上に悩まなくて大丈夫ですよ。

 

試し行動を行うこどもの心理

 

f:id:honobonooyajinohitorigoto:20210102171904j:image

 

先ほどは、試し行動を行うこどもの要因についてお話してきましたが、次は、試し行動を行うこどもの心理についてお話ししていきます。

 

環境の変化への不安から

 

こどもの環境の変化で、保育園の担任が変わった、入園した、引っ越しした、家族が増えたなどで試し行動が見られることがあります。

また、おとなの環境の変化、残業が増えた、転職したなどに対しても、こどもは、いつもそばにいてくれるおとながいなくなったことや、おとなの疲れた姿、不安な言動などを見て、敏感に受取り不安になってしまいます。

 

おとなの愛情を確認したい

 

こどもは身近な大人の愛情を確認したいときに試し行動はあらわれます。

 

その背景には、子どもが抱える不安や、大人に対する不信感があります。ただし、それはとてつもなく大きな不安や、絶対的な不信感というわけではありません。

 

例えば、叱られたあとや、残業続きで構ってもらえなくなった時に、こどもは『あれ?僕(私)のことを見てくれなくなった』『僕(私)のことが嫌いになった?』考えてしまいます。

これって、おとなの恋愛関係の間でも見られますよね。

こどもも同じです。

大好きなおとなの愛情を『一番』に向けてもらいたいものなのです。

 

気を引くための方法がわからない

 

こどもは、おとなの気を引きたい、認めてもらいたいという欲求から注目されようとするのですが、こどもの場合、うまく相手の注意を引く手段が見つからないことがあります。

そういった場合に、こどもは『悪い』とわかっていることを『わざと』行うことで、おとなの気を引こうとしているケースもあります。

気を引くために取るべきポジティブな行動がわからずに、手っ取り早いネガティブ行動で注意を向けようとしていることが考えられます。

 

こどもにとって『認められていない』『相手にされていない』状態よりは、叱られてでも注目されている方がよいと考えてしまうからです。

 

虐待を受けている(受けた)ケース

 

信じがたいことではありますが、この世の中虐待を受けている(受けた)こどもはいます。

虐待を受けているこどもは、『自分は嫌われているから』と受け取り、まわりのおとなに愛されているのかを確認するためにあえて悪いことをしてしまいます。

 

虐待によるこどもの『試し行動』は幼少期の一時期の『試し行動』とは違うという理解が必要です。

おとなになっても試し行動をしてしまう場合を考えたときに、こどもの時に虐待を受けていたという人もいるのも事実です。

 

『試し行動』=虐待と即座に考えることは尚早ですが、こどもの身体に不自然な外傷が複数ある、毎日同じ服を着ている、異性に必要以上におびえるなど、虐待の可能性がある場合には、こどもの安全を守るために、必要な措置をとる必要があります。

 

試し行動への向き合い方とポイント

 

では実際にこどもが試し行動を行った時に、どのように向き合っていく必要があるのかについてお話しします。

  

叱る時は突き放さず、愛情を根気よく伝えることです。

 

また、やってよいことと悪いこととの区別ははっきりとつけるようにしましょう。

 たとえそれが、心の傷によって起こされた試し行動だとしても根気よく『どうしてダメなのか』を伝えていく必要があります。

こどもたちが試し行動をする時には、その行動が『悪いことだ』と把握しています。

 

おとながうんざりしてしまい、叱るべきところできちんと叱らなければ、こどもたちは『してはいけないこと』なのか『してよいことなのか』の判断ができなくなってしまいます。

 

ここで注意するポイントは

叱ることと、怒ることを混同させないようにしてください。

怒るということは、自分の感情に任せて、自分の言いたいように言葉を放ってしまいます。

 

そうなると、こどもは相手の気持ちを理解する前に恐怖で委縮してしまいます。

一見言うことを聞いているように見えますが、実は『怖くて従っているだけ』ということになります。

 

また、こどもを突き放すような言葉や態度は示さないように注意してください。

 

・「そんなことをする子は嫌い」

 

・「そんなことをする子は知りません。もう勝手にしなさい!置いていくからね」など疎外感を与える対応をする

 

・うんざりした態度をとる、無視するなど

 

子どもと向き合わないなどの言葉や態度はこどもの自己肯定感を下げてしまい、こどもはますます不安になってしまいます。

 

大切なことは、こどもの行ってしまった『過去』を感情に任せて怒るのではなくこどものこれからの『未来』を願って

 

・「○○されると悲しい気持ちになるよ」

 

・「なので○○はしてほしくないな」

 

など、相手のことを一番に考えながら叱ったうえで

 

・「逆に○○してくれると嬉しい気持ちになるよ」

 

・「○○ちゃんがわざとやっていることはわかっているよ」

 

・「そういうことをしなくても○○ちゃんのことはしっかりと見ているし大好きだよ。大丈夫だよ」

など

 

叱った後には叱りっぱなしでこどもを突き放さずに『こどものことを見ている』ことや『言葉で愛情を伝える』ことが大切です。

その時に言葉だけでなく、『手を握る』『抱きしめる』などの行為を行うと、こどもは更に安心します。

 

まとめ

 

f:id:honobonooyajinohitorigoto:20210102171716j:image

 

愛情を求める量はこども一人ひとり違います。

相手になかなか伝わらないのはとてもつらく、不安になってしまいますよね。

 

しかし、こどもに全く伝わっていないということはありません。

試し行動を行っているこどももまた『苦しく』もあり『つらい』気持ちなのです。

根気よく、こどもを信じて愛情を伝えていくことが大切です。

 

 

最後に、毎日のあわただしい日常の中で

 

・試し行動をするこどもの『つらい』『苦しい』心もわかってあげたうえで受け入れてあげたくてもできない!!

 

・言われていることはわかっているけれど気持ちに余裕がない!!

 

・いろいろなことを試したけれど、全く伝わらない。もうどうして良いかわからない!!

 

そう思うときが必ずあります。

 

そんなときは一人で抱え込まず周りに頼ってください。

まずは、両親や友達でも構いません。

 

その後で構いませんので、近くの専門機関へ気軽に相談してください。

もちろん保育園にも気軽に相談してください。

 

相談をしていく中で、実は『試し行動だと思っていたけれど発達障害が原因になっていた』というケースもあります。

専門機関への相談を通して、おとなとこども双方の思いに、深く寄り添うことが可能になります。

 

 

子育てを行う上で大切なことは、

 

『一人で抱え込まないこと』

『完璧に行わなければならないと思わない』

 

ことです。

 

子育ては完璧でなくても大丈夫です。

 

こどもは私たちが思っている以上に逞しく成長してくれます。

多少手を抜いてもどんどん頼もしく成長してくれます。

 

時にまわりに甘えながら、たまに手を抜きながら

 

『いいかげん=良い加減』

 

で子育てを楽しんでいただけたらとおもいます。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました(´▽`*)

イヤイヤ期のブログもよかったら参考にしてみてください。

 

honobonooyajin.info